耐震・制震・免震の違いについてご紹介します!
2024年6月20日
安心できる家づくりを目指す上で、耐震・制震・免震の違いを理解しておくことは非常に重要です。
地震大国である日本において、自分や家族の命を守るためにも、しっかりとした知識を身につけておきましょう。
本記事では、耐震・制震・免震の違いと、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
目次
□耐震・制震・免震の違い
1:耐震構造とは
耐震構造は、建物自体を頑丈にすることで地震の揺れに耐える構造です。
壁や柱、梁などを強化し、建物全体のバランスを整えることで、倒壊を防ぎます。
日本の一般的な住宅やビルに多く採用されています。
2:制震構造とは
制震構造は、建物内部にダンパーや重りなどの制震装置を設置し、地震の揺れを吸収する構造です。
高層ビルやタワーマンションに適しており、上階での揺れの増幅を抑えられます。
地震の力は直接建物に伝わりますが、制震装置が揺れを熱エネルギーに変換し、建物の倒壊を防ぎます。
3:免震構造とは
免震構造は、建物と地盤を特殊な免震装置で切り離すことで、地震の揺れが直接建物に伝わりにくくする構造です。
免震装置にはダンパーやゴム状のアイソレータが使用され、地震の力を受け流します。
大きな地震が発生しても、建物自体の揺れは最小限に抑えられ、倒壊のリスクを大幅に減らせます。
□耐震・制震・免震それぞれのメリットとデメリット
*耐震構造のメリットとデメリット
1.メリット
・最も一般的で導入コストが安い(数十万円程度)
・現行の建築基準法に基づいて建てれば、追加費用なしで耐震性能を確保できる
・激しい地震でも建物の倒壊を防ぐことができる
2.デメリット
・地震の揺れがダイレクトに伝わるため、内部の揺れは激しい
・建物上部ほど揺れが大きくなる傾向がある
・家具などの損傷や転倒による二次被害のリスクがある
・繰り返しの地震で建物へのダメージが蓄積し、倒壊の可能性が高まる
*制震構造のメリットとデメリット
1.メリット
・高層ビルやタワーマンションの上層階での揺れを効果的に抑えられる
・繰り返す地震にも効果を発揮する
・耐震構造と比べ、建物内部の損傷が少ない
・経年劣化が少ないため、メンテナンスフリー
2.デメリット
・耐震構造よりは導入コストが高い
・大規模な地震では、制震装置の能力を超える可能性がある
・ダンパーのゴムの種類によっては、気温の変化により劣化が進み定期点検が必要となる
*免震構造のメリットとデメリット
1.メリット
・地震の揺れをほとんど感じない
・建物内部の損傷や家具の転倒などの二次被害を防げる
・現在、地震対策において最も優れた工法である
2.デメリット
・導入コストが高い(1,000万円以上)
・建物の高さに制限がある(概ね10階建て以下)
・免震装置のメンテナンスが必要
・敷地面積が広く必要となる
□まとめ
耐震・制震・免震は、それぞれ異なる構造と特徴を持っています。
耐震構造は最も一般的で導入コストが安いですが、地震の揺れを直接受けるため、建物内部の損傷や家具の転倒などの二次被害リスクがあります。
制震構造は、高層ビルでの揺れ対策に適しており、建物内部の損傷を抑えられますが、大規模な地震では性能に限界があります。
免震構造は、地震の揺れをほとんど感じず、建物内部の損傷や二次被害を防げる最も優れた工法ですが、導入コストが高く、建物の高さや敷地面積に制限があります。
自分の予算や建物の特性に合わせて、適切な工法を選択することが重要です。
また、どの工法を選んだ場合でも、家具の固定など室内の防災対策を怠らないようにしましょう。
三井開発の新築一戸建てには全棟、TRCダンパーを設置しております。
TRCダンパーは「特殊粘弾性ゴム」が揺れを低減、時間経過や温度による性能変化が少ないため100年間メンテナンスフリーで優れた効果を持続できます。
三井開発には、住宅ローンアドバイザー、ファイナンシャルプランナー、宅建士も常駐しております。
お金に関する相談、土地や建売住宅についてなどでご不明点やお悩みがございましたらいつでもお気軽にご相談ください。